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原子力発電所の安全性を理解する(中越沖地震を通して)

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TOSSランド>教師ランド>教科外・総合・新しい教育>環境/エネルギー教育>原子力>中学1年

作成者:河野 好美(TOSS熊本)
メール:keru-asu2138@minos.ocn.ne.jp
※迷惑防止のため「@」を全角にしています。

説明:平成19年7月16日 新潟県で地震が起きました。
    (画面提示)
    中越沖地震。震度6強。
        震度6強とはどれくらいの強さなのでしょうか?
        (震度表を簡単にまとめたものを提示) 
指示:先生が「①」と言ったら、続きを読みます。
 「①」
 『立っていられず、はわないと動くことができない。』
  「②」
 『耐震性の低い建物では、倒壊するものがある。』
 「③」
 『ガスを地域に送るための導管、水道の配水施設に被害が発生することがある。』
 
 (写真を見せながら)
説明:このような状況になります。
    死者11名、負傷者1800名以上を出す被害となりました。
      このなかでも特にひどかった地域が、新潟県柏崎という所です。
      ここには、世界最大のある施設があります。
     

(画面を提示して)
発問1 何ですか。
生徒:原子力発電所です。
     正解!同じだった人?

説明:原子力発電所は、『核分裂』という方法で発電します。
    核分裂は、原子炉というところで行われます。
(原子炉の図を提示)
      もし、原子炉が壊れたら放射能が広がり、多くの犠牲者が出ます。

発問2  では、中越沖地震で、原子炉は壊れなかったのでしょうか。
    少しくらいは壊れたと思う人?全く壊れなかったと思う人?
大人相手の授業では『全く壊れなかった』という方が8割だった。

説明:原子炉は全く壊れませんでした。
    原子炉は震度5以上の揺れを感じると、
       その活動を自動的に停止するのです。
      今回の地震でも、きちんとそれが機能したのです。
      きちんと活動が停止されるかどうかも、
    作るときに実際に揺らして安全性を確認してあります。
      震度6.8の揺れでも、原子炉本体には全く影響がなかったのです。
 
発問3 では、原子炉以外は壊れたのでしょうか。
        少しくらいは壊れたと思う人?全く壊れなかったと思う人?
大人相手の授業では半分半分だった。

説明:少しだけ壊れました。火事が起きたのです。(図を提示)
    変圧器という施設です。
      原子炉がある場所からは、けっこう離れています。
      約2時間で消されたので、原子炉への影響はありませんでした。
       また、地震の揺れによって、放射能を含む水が海へ漏れました。
(冷却水のプールの写真を提示)

発問4 人体への影響はどれくらいあるのでしょうか。
    レントゲン1回の影響よりも大きいと思う人?小さいと思う人?

説明:放射線量は、約0.000000002 mSv。
(ラドン温泉の画像)
        ラドン温泉9リットルと同じだそうです。 
        ラドン温泉に浸かって、病気になる人はいませんよね。
        大気中にも放射能が出ました。
       どれくらいの量か。約0.0000002mSV。
        レントゲンで受ける線量の25万分の1です。
       レントゲンを受けたことがある人?
       健康には、何ら影響がありません。

説明:しかし、これらのことがイタリアでは誤って報道されました。
(新聞記事を提示「日本で放射能漏れ、住民避難」など)
    この報道によってイタリアのサッカーチームが日本との親善試合を予定して 
    いたにもかかわらず、それを中止にしたのです。
    また、日本の掲示板のなかにも原子力について、次のような書き込みがなされ
       ています。

 『これだけの地震国に原子力発電所を多数所有するなんて自殺行為ですよ。
  ダイナマイト体中にくくりつけて火事場に飛び込んでいくような物ですよ。
  必ず引火して爆発します。』

説明:今回の地震は、東京電力が想定していたものよりも大きなものでしたが、
    原子力発電所の安全面は、確実に安心できる設備なのです。
       これから原子力発電所に関して正しい知識を身につけていきましょう。

 

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